珍しく文庫本の代わりに海外ドラマの世界を夜な夜な楽しんでいた今日この頃。
”エンパイア”という、HIPHOPでのし上がった黒人ファミリービジネスを軸にした、一抹のサスペンス感がトッピングされた感じのドラマです。わたしが観ているのはまだシーズン2の途中ですが、まーぁカルチャーの違いと言い、”ハスラーたる者、基本なんでもアリってことでひとつよろしくね”感が非常に面白い。
メインは二人。往年のR&Bスターで現在は押しも押されぬ実業家の男性。そして彼の元妻であるムショ帰りの女性。加えて二代目後継者候補である彼らの3人の息子、それぞれに関わる+＠…といったところ。
自室にはここ数年テレビを置いていないので、我が家でひとつのテレビを占拠することになり、高齢の家族も巻き込む形となりました。
『白人と黒人の比率が、これまで観てきたドラマや映画と真逆！』、『黒人女性のスタイルの良さ！身体に張り付くドレス率が高いね！』などなど序盤こそ興味本位だったものの、シーズン1の途中からはムショ帰りである糟糠の妻と現在の婚約者の若い女の間をフラフラしまくる主人公のルーシャス（字幕表記はルシアス？）を『ちょ…これ本当に主人公？！リッチなら何でもアリなの！？このスットコドッコイ！！』と爆笑しながらも、今や消えゆく昭和の死語をいかんなく発揮して罵るまでに。
観始めてすぐのわたしが好きなシーンは、主人公のルーシャスとクソ女…じゃなかった、現在の交際相手が婚約を発表するファミリーディナーの場だったのに、前夫のスットコドッコイ（←旧姓：主人公）のおかげで勘違いさせられた糟糠の元妻が、毛皮のコートの下にレオタードっつーかモロ下着で現れるという場面。
準備のシーンのBGMがリルキム姐さんによるフロアーバンガー、”The Jump Off”だったので『あー！それでこの出で立ちね！』と笑ってしまいました：
https://www.youtube.com/watch?v=37bRlLzE43E
…な、なんでオフィシャルPVのサムネイルが出ないの…あの画がないと意味がない！悔しさのあまりTさん（※マイラブ・T.I.あんちゃん）客演バージョンのリミックスも貼りますわ：
愛する配偶者が持つ非凡な音楽の才能を信じ、彼と共にブラックミュージックでのし上がるために、ストリートでの売人稼業と主婦の兼業（！）だった彼女。捕まった後もゲットー暮らしに戻るわけにゃいかないよ！と、配偶者と自分たちの子供の未来を考え、絶対に旦那を売らなかった男気満点の女傑ね。
16年間の収監前、それこそ2000年代前半のニューヨークのヒップホップど真ん中感でファミリーディナーの場に現れたのも、洗練とは真逆ながらも最高にHIPHOPしてていい感じ。本来であればとうとう婚約にこぎつけ幸せの絶頂！元妻は引っ込んでな！ドヤ！感マックスであろう、裕福なソーシャライツ出のコムスメがそれに軽くひるんだ…というか言葉を失っていた…というのも笑えるんです。
…さ、これから続きを観ますが、スットコドッコイの思い込みの激しさと三兄弟のアップダウン激しめのメンタルが心配よ…。ここはお母さんの出番だよね！
