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我がロイヤルウエディングは来世へ持ち越し当確。そん時はみんな参列してくれよな(👈悟空)!

今も昔もNYはやっぱりカオスな街よ

ひっさびさに”何て面白いドラマなの!”と文句なしの星5つ(ドはまり度:★★★★★)!のドラマを見ましたので、全方位に激しくお勧めしておきたく存じます: 

1970年代前半のNYは42番街、通称”デュース”というお世辞にもきれいな街並みとは言い難い、ゴミ溜めすれすれ・治安悪めな街角がこのドラマの舞台。もちろん当時の街の様子など知りえませんが、細部までの再現っぷりもすごくいい!

とりあえず冗談抜きでPIMP=ポン引きが田舎から大都会・NYに出てきたばかりのイモねーちゃんを引っかけてから飴と鞭(※前者は己の肉体とハッタリピロートークを巧みに用いて骨抜きに、後者はカミソリで脇の下ずざーっ!とか、目を覆いたくなるガチの脅しで暴力沙汰!)、最後に鼻から吸引のコークでハイにさせたら一丁上がり。現代にも都市や手法を問わず、脈々と続いているであろうこの展開は心底ガクブルもの…マージでおっっっかねーーー(震)!!!

そんな彼らに、経済的にも精神的にも依存しており搾取されてる感たっぷりの娼婦にも、いろんなタイプのひとがいてこのドラマの良きスパイスになっています。中にはピンプという後ろ盾なしの自己責任のもとストリートで客を取っているシングルマザーの女性もいて、とっても凛としていて知的、タフ。

他の登場人物も”こういうひと実際いるいるー!”な、イタリア系移民の893…じゃなくってファミリービジネス♡稼業で凄腕おじさまや、主役のひとりである接客業で頭角をめきめき現すバーテンとか、あの当時をして堂々としていたゲイピープルに、地元警察のおまわりさんたち。

特にわたしがいいなーと思ったのは、極悪(とは言え彼らの仕事ですので責めるつもりはないわね)ピンプの下で客を取る娼婦の黒人女性のひとり。おそらくピンプに取り分とか都合良く、いいように適当にちょろまかされまくってるんだけど、客と一緒に映画を観て感動して涙を流し、その原作が書籍で存在すると聞けば、超場違いな図書館に足を運んで本を借りてみる、と。後述のニューヨーク大に通う女の子から本をもらったりもするのです。

次の客を取る合間に寄ったバーのカウンターに突っ伏しながら、活字を読んでいる姿が超~いい感じ。でもピンプはその知的好奇心の発露を危惧して彼女をどやし付ける…っていうシーンには都度イライラ。そりゃピンプの立場だったら”やっべー!余計な事を考えずに頭ん中はカラッポでい続けてもらわなきゃ、オレがいい思いできないぜ!”って焦るよなー。でも見くびってもらっちゃ困るんだよね本当に、娼婦=バカじゃねーんだからさー(怒)!

他にもニューヨーク大に通う裕福な家のお嬢さん役の子も超カワイイし、記者役のアフロクイーンの女の子も激マブ。ただし彼女らは主義主張っぷりも気もおっそろしく強くって、ご本人たちは無意識なのだけれど選民意識までダダ漏れゆえ、ストリートで働くひとたちを軽くナメてる節があるのね。そういう気配って受け取る側はものすごく敏感だという事を知らない、育ちの良さゆえの鈍感さがあの街にはフィットしていない…ハラハラさせられまくり!

しっかし次から次へとよくもまぁあっちにもこっちにも大小ドラマばかりが起きるストリート事情よ。やっぱりNYはカオスなんだわ…(ガクブル再び)!

タフな彼女らを見ていると、どこか安野モヨコ先生の”バッファロー5人娘”を彷彿とさせます: 

バッファロー5人娘 通常版

バッファロー5人娘 通常版

 

安野先生のこちらのマンガは、途中から超能力に目覚めるストーリー展開なのですが、娼婦がメインの物語だというのに、よくありがちな悲愴感がないところがこのドラマとの共通項かな、とわたしは思います。 

ドラマはまだシーズン1の後半なのですが、これからどんな展開になるのか気が気じゃない。三連休中は全集中(←あ、これ言いたかっただけ\(^o^)/)で見続ける事になりそうです!