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我がロイヤルウエディングは来世へ持ち越し当確。そん時はみんな参列してくれよな(👈悟空)!

憂国沙汰でもこの一冊があれば!

先日、通勤ラッシュを避けた午後の時間帯に電車に乗っておりました。すると、ひっさびさに無防備な後頭部を殴打されたような衝撃の場面に出くわしたのです。

その時、ラッシュ時のように殺人的な混み方ではないものの、横並びの座席はほぼ埋まっていました。

ちょうど読んでいたみうらじゅん×リリー・フランキーの対談本が今年一番の面白さで、買って良かったー!と心から思いつつ、とにかく気を抜くとウッカリ声出して笑いそうになるもので、必死で笑いをこらえておりましたところ…

とある駅でカタンカタンとハデな音が響いて来たのです。ドアの方に目をやると、そこには杖をついて足が不自由そうなご高齢の男性が。

こちらに近寄ってくるのですかさず『どうぞー』と席を譲る…と、マスク越しに何やらモゴモゴ何か仰っている模様。

すわ、具合でも悪いのかと『どうされました…?』と問うてみますと、ですね…

座りませんっ!!と声高らかに宣言。静まり返る車内。

”ふぇ…?”と思いつつも、何を隠そう、何の因果かわたしは10回中ほぼ9回は(!)席を譲っても完全無視されたり、あげく軽くキレられたり…もうとにかく、スムーズに譲れるパターンが極めて稀な人生…というもので驚きゃしないよもう、慣れっこだわ:

lab619.hatenablog.com

その高齢男性は、カタンカタンと杖の音を盛大に響かせつつわたしが座っていた方とは反対側の座席の前に移動されたもので”あっそースか”、”すぐ降りんのね多分”と再び着席。

…半笑いで先程の対談本の続き。”一体なんで武蔵美の人たちってこんなキャラ立ちまくった猛者揃いなワケ??”と、文庫本に再び目を落とすと、前方の座席が静かにザワついている模様。

目線を文庫本からスライドさせると、ちょちょちょ…ちょっと…((((;゚Д゚))))

さっきのご高齢男性、仁王立ちで目の前の座席に座っている若者男女数名(赤の他人どうし)に『携帯いじるな!』『どかんかい!席座らせろ!』と、杖を振り回しつつ(←あのぅ…杖の意味…)ご高説くらわせる、と。マジでわたしの目にはあの杖、武器としての”いかずちのつえ”に見えましたね。振りかざすたびに雷くらうやつね。

どこからどう見ても仕事帰りのスーツ姿でクッタクタなご様子の若者女子は、我関せずの完全無視(!)、すかさず両目を閉じてご就寝(強っっ!これぞ若者だよ)。

いたたまれなくなったのでしょう、色白で線が細く、いかにも人の良さそうな若者男性が『あ、ではどうぞおかけください』とおずおず席を譲る…も、杖を持った魔術師(仮名)は事もあろうにその男性にグダグダ絡みまくる白昼の地獄絵図。若者、猛ダッシュで車両から逃亡(笑)。

”そりゃそうだ、追いつかれやしないもんねぇ…厄日だったねぇ”と心から同情する…と、その高齢男性、目の前の席にすかさず着席(!!)。

てゆーか…アタシ…さっき…席…譲ったね…?!?((((;゚Д゚))))衝撃のあまり母国語がカタコト

はいはいはい。出た出た出ましたよ。一体なんなんだっつーのよこの謎パターン。でもいいや、今のわたしにはみうらじゅんリリー・フランキーがいるから!と、軽くイラっとしつつも武蔵美OBのおかげで笑顔再び。

それから数分後、とある大きな駅で再びあのカタンカタンという金属音が。いかずちの杖のお次は、鬼太郎が履いてるゲタ状態だよ。

”っるせーな、今度は何だっつーんだよアイツ?!”大いに難ありまくりなわが本性むき出しで、一瞬視界をその方向へ。先程の高齢男性が満を持して降車…って、ドアの前で仁王立ち!

降りる駅間違えたワケ?いい加減ドア閉まりますけど…ていうか、まことに遺憾ながらそのご老人ときたら、恣意的に出入り口のド真ん中で立ち止まっているのですよ…。

ホームにはドアが閉まるというアナウンスが鳴り響き、しびれを切らして乗り込む人たち。すると、数名いた乗客から若者男性を目ざとく見つけ、乗り込んできたその彼とすれ違いざまにこうシャウトなさったのです。

お前邪魔だよ、どけ!!

ぱぱぱ…ぱーどん??一体どの口が…??そこまで早く降りたいならお望み通り秒で降ろしてやるよ!!と後ろからホームへドロップキックをお見舞いし、華麗なるご退場を頂いた…のはもちろんわが脳内でだけで(当たり前だ!\(^o^)/)、無事ドアは閉まったのです。

しっかし…ねぇ…そこから電車を降りるまでの数分、面白すぎる文庫本を閉じてわたしは考えさせられてしまいました。

だってあれって一種の当たり屋っていうか通り魔だよ。他人からの小さな親切を拒否し、誰にも迷惑を掛けず静かに座っている若者にも絡みまくり、たまたま居合わせた見ず知らずの人たちを巻き込んで不快にする人間に対して、他に何か適した呼称などある…?

きっと下肢が不自由な自分自身にさぞいら立っているのでありましょう。けれども、それは公共の場において全てを許容する免罪符たり得ないわけです。まったくもって憂国・オブ・憂国

◆教訓:親切だって天下のまわりもの。親切を受けたらありがたく受け取り、自分ができる場面ではそれを手渡すこと!

そして自分の機嫌は自分で取るのが大人のマナーですね。これ必須ね。新入社員教育とかで人事部あたりから社訓よろしく、徹底暗記させておいて欲しいもんだわ(切実)。

不快になると騒いで泣くのは赤ちゃんと乳幼児だけゆえ、時折この手のひとをウッカリお見掛けしてしまうたび”お砂場へ帰ってねー”とご退場頂きたくなるものでねぇ…。

…そんなわが心を瞬時に笑いで満たしたのは、前述のみうらじゅん×リリー・フランキーの対談本。もしかするとこの本が今年の上半期、いや年間のBEST1かもしれない(真顔)!

常日頃あれやこれやのストレスに苛まれるサラリーマン諸氏におかれましては、一世帯に一冊。”あんな些末な事などどうでもいいやー”って思えます。万が一、これを読んでも笑顔になれない問題は、本当に解決するべきこと。リトマス紙代わりですね。わたしは周囲の悩める諸兄に買って配ります(真顔再び)。

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