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我がロイヤルウエディングは来世へ持ち越し当確。そん時はみんな参列してくれよな(👈悟空)!

弾丸・単独出雲旅行記<その2>

誕生日当日の朝、出雲へと向かう機内のトイレで、何の因果か赤の他人の毒ガスつき遺留物をSWATばりに無事撤去したわたし。出雲空港へ到着してレンタカーでいざ目的地へ向かいます。 

lab619.hatenablog.com今回の旅、わたしの訪問先は須佐神社です。これまで数回お参りした事があるのですが訪れるたびに『日本人で良かったー!』と声に出して言いたくなってしまうような美しい大自然の中にひっそりと佇む聖域。厄祓いそして心身の健康を御祈祷頂くことが目的です。

道中、持参したCDをレンタカーでかけます。J-POPとか聴いても良いのでしょうが厳選した2枚はDavid Guetta(通称:ゲッタ先生)の”7”と、以前こちらでも激賞したELLA MAI(今年は彼女の年だったのでは…)のデビューアルバム:

www.davidguetta.comellamai.comほら、何せひとりで山道を運転するのですから!寝ちゃダメだから(基本中の基本)アッパーチューンかけておかないと!ELLA MAIは歌えるしメロウだし♪

…とにかく、ゲッタ先生のキラーチューンを結構な音量で流し車内では大声で歌いつつ、窓の外に見えるとにかく美しくて雄大大自然に何度も目を奪われながらも安全運転で須佐へ到着\(^o^)/

平日の午前中だというのに、多くの人たちがお参りに来ていました。あれ?いつもの神職様がいらっしゃらない…?社務所には野村周平くん的…ほどではないにせよ、大幅に野暮ったくした感じの若者男子が神職の装いでいた…のですが、彼、傍から見ていてもただ事ではないような尋常ならざるパニクり方。

『急がなくて結構なのですが御祈祷をお願いしております、神職様は…』と話しかけるやいなや若者、ふかーいため息をひとつ。…えぇっと…ご冗談よねっ!?いろんな意味で大丈夫?!?一抹の不安を隠せないわたしですが、遠路はるばるこのために来たのです、簡単にひるむわけにはいきませんよ。笑顔のまま『まーったく急ぎませんのでネー♡』などと御祈祷お申し込みの話をしていると隣からご高齢の方が『このお守りいくらー?!』『とりあえず3つくれやー』と豪快すぎるカットイン。若者、聞こえないのを良い事に思いっきり舌打ち。わたし内心爆笑。

ええ、どっちもどっちなんですがね、わたしにも若者時代はあって、今よりキャパが小さかったことを思い出してご高齢者に『今ちょうど先にこちらで話してるんですよー♡』と聞きとりやすい大声でお伝え。『あー!わりーわりー!』とご高齢者。テンパリ若者も額に立ちまくっていた青筋が数本消えた模様。いや、平日の朝でこの有様…連休はさぞカオスだろうなぁ…。おねーさんさ、今日だけでもキミが思いやられるよ…。

…と、いつもの神職様が境内飾り付けの準備をされていました。そこをすかさずキャッチ。御祈祷のお願いをすると『はいはい、次ねー!着替えるから上あがって待っててー!』とモロ田舎のおじちゃん発揮です(写実主義なもので全く悪意はありません)。

他の神社でも御祈祷を受けた事は何度もありますが、こちらの御祈祷は特に厳かです。建物ひとつとっても”あら、だいぶ儲かってらっしゃる…のね…?”みたいな印象はどこにも受けません。代々続く、昔ならではの方法そのままで行われているのです。

ご祈祷が終わると、神職様が直接『はい、こちらをどうぞ』とお札やらお供物やら下さり『えぇ!その数え年でひとり者っ?!都会に独身男性はいないのかね!島根に嫁いでいらっしゃい!』『ええ本当に、お相手さえいれば明日にでも…』などと他愛ない世間話をするのですが、それも又ほのぼのしていて楽しいものです。そこには何ら悪意がないので、年齢に驚かれようが独り者に目を丸くされようが何らいやな気分になりません。

しばらく境内を歩いてゆっくりした後、社務所へ立ち寄り先ほどの若者に『おかげさまで御祈祷受けられましたよ、ありがとうございました』と慇懃無礼スレッスレの御礼を。

ちょっと表情から堅さが消え『ようこそおいで下さいました』と若者。キミねー、それ最初に言った方が絶対いいと思うよ…!と思いつつ『あ、そうそうこの辺りに滝があるって聞いたんだけどご存知ー?』と質問してみると、意外や意外、今までのパニクりっぷりが嘘のように詳しく教えてくれたのです。最初からそうすればいいのにー。ま、修行の身は大変なのでしょうね。自分で決めたのならがんばるんだ若者!

とにかく旅の目的はこれでほぼ達成\(^o^)/と、足取りも軽く教えてもらった龍頭が滝へと行ってみることにしました。

神社のある場所からさらに奥へと車を走らせます。とにかく車少ない…大丈夫…合ってるんだよね…?と思いつつ、最後の最後でめちゃめちゃ細い道に。

”行き止まりだったらぜーったいバックで引き返せない…”、”もしもの場合はJAFって来てくれるんだろうね…”、”そもそも対向車来たら困る…”などなど、不安ばかりが募るのですが途中途中に立て看板があるので『合ってる…んだよね??』と独り言を言いつつ、BGMのゲッタ先生に勇気づけられ山の奥へ奥へと進むレンタカー1台。

そうこうして、どうにか駐車場へと無事たどり着きました:

龍頭が滝|観る|うんなん旅ネット【島根県雲南市の観光サイト】

最初こそ”アディダス履いて来て良かったー♪”なんてウキウキ歩いていたものの、山道に入ってから滝までの道中、びびりまくり。だって至る所に”ツキノワグマ生息地、単独行動は避けてください”とか看板が立ってるんですもの…!つーか単独行動避けろって言われても…わたしにゃ誰もいないんだよ、誰も…!と山に向かって咆哮しそうになるほどの恐怖でした。何せひとっこ一人いないのです。なんならもう妖精でもモノノケでも出て来て和ませてほしい(彼らが人間にしがちだというイタズラの類は困るけど!)ぐらいに。

途中で休憩所?みたいな場所にあるトイレをお借りしたのですが、これまた膀胱が凍りつくような静けさに恐怖。もちろんきれいに使いましたし、ちゃんとペーパー補充までもしておきましたからね!

滝の最後の最後の場所も、結構な水量の場所を飛び石みたいな感じで奥へ向かいます。アディダス着用でほんっと良かった…旅行ですのでお調子に乗ってピエール・アルディのショートブーツを履いて来ようとしていたのですが、もしもそんなおしゃれな靴だった場合、足元滑って後頭部強打・あるいは濁流にのまれていずれにせよ一発アウトだった事でしょう。シャレになりません。

とにかくクマ出没怖い、人気がなさすぎ怖い、車で通る道の狭さに怖い…の楳図かずお大先生のマンガさながらに終始恐怖オンパレードの場所ではありましたが、大自然の美しさたるや。日常生活ではそうそう経験できない静謐さと申しましょうか。日頃よどみまくったわたしの心も清らかに(なった気分)。

”次回は誰かと一緒に来たいものだわよ…”と、これまた細い山道を、行きよりも自信を持って運転して戻りました。しっかし広い道へ出た時の安堵感たるや…芥川龍之介の”トロッコ”現代版かと思いましたよわたしは。ええ。

<つづく>