何かのついでに、ド暇な時に観てみっか…と思っていた、Lil'Wayneのドキュメンタリーをとうとう観たのです:
特にリル・ウェインのファンではなく、どっちかってーとルックスまるっと含めて全く好みではない(笑)。それなのに観てみよう!と思ったのは、一時あれだけ客演しまくってて、新作出せばバカスカ売れまくってて、一体彼の何が良いのかな…と単純な好奇心に駆られたから。
10年ほど前のドキュメンタリーです。今もそうそう変わらないでしょうが、スミだらけの小さな体躯に細めの声、だけどブリンブリンなダイヤを纏って歯にはグリルまで。お顔にまでスミ入れまくってるけれど、サングラスを外せば割と普通のあんちゃん感が漂う。
映像の全編通してとにかく常に煙でモックモク(お察し…)、傍らの飲み物には咳止めシロップをドッバドバ入れる結構な中毒っぷり。だけどご本人いわく、『アルコールは一切飲まない』、『ケミカル系はやった事がないし、やらない』のだとか。
結構考えてんなこの人、とわたしは思いました。御大15の時(!)の娘さんも出演したのですが、彼女がまた意外や意外、大変利発そうな子供で、目元は父そっくり!成長したであろう現在の仕上がりはわかりませんが、あの子の様子を見たら”なかなかどうしてヤツってば割とマトモ…?”と思わせるのです。
…そんなふうに印象が少し変わっていく中、繊細な人なんだなーと思わせる様子がダダ漏れしていた印象的なシーンが。
白人男性のインタビュアーが『生まれ故郷のニューオーリンズのジャズは自身の音楽に影響していますか?』、『詩はノートか何かに書き留めているのですか?』とかトンチキな質問を連発するシーン。
”なんだこの質問…”とリアクションを観てみると、『ジャズが影響してるかって?全 く な い』ぐらいまではやっとこさ持ちこたえたものの、『つーか”詩”なんてラッパーに言わねーよ、お前が気に入らねーからインタビューはここまでだ』と無表情で静かにキレて打ち切り。インタビュアーは『何か気に障りましたか?』と首をかしげながら退出、と。
あのねー…そんなんわたしですら、キレたくなる気持ちわかるわ。相手が超~武闘派で大声で怒鳴られたり、手で”シッシッ”ジェスチャーされなかっただけ、まだいいよね。だっていくらなんでも、インタビュイーはドル箱ラッパーなんですし、もうちょっとラップ好きな人とかさ、ヒップホップカルチャーに少しでも興味があって”わかってる”ヤツがちったぁ他にもいたでしょー?!少なくとも取材相手のCDぐらい聴いて来なきゃダメだよー。”詩”じゃなくて”リリック”ですから!
謎のハイテンション(シロップ中毒怖い…)になっていても、繊細なひと感は終始ついて回ったのが印象的でした。体躯と声質には関係なく、特にまなざしがそういう雰囲気だったもので。
そんな彼の曲では唯一、この”On Fire”はゴシック調が面白くて”どっち向かってんの…?まさか中2(あ、かの地では8年生か)に回帰しちゃった系…?”と当時ツッコミながらPVを観ていたのですが:
…行く末が気になってしまい、前述の利発そうな娘さんの現在をググってみましたら現在21歳だそうで!:
お父さんと一緒によかったねぇ(あたしゃ親戚か?!)。笑顔もそうですが、何よりも、おそらくお母さん似であろうきわめて健康的なルックスもいい感じだよ。きっとマトモなお母さんなのでしょう。…うーん、やっぱりかの御仁もマトモっちゃーマトモなのかしらん…??謎だわよ本当。